TikTokでよく見かける「ヌプシニキ」について解説します。
「ニキ」は日本のネットスラングで「兄貴」を意味しますが、「ヌプシ」が何を指すのか、詳しく見ていきましょう。
「ヌプシ」とは何か?
「ヌプシニキ」で使われる「ヌプシ」という言葉は、アウトドアブランド「ザ・ノース・フェイス」によって製造される冬用ジャケットの名前に由来しています。
この「ヌプシ」という名前は、ヒマラヤのヌプツェ山から取られており、ヌプツェはチベット語で「西の峰」を意味します。
エベレストの西に位置するため、この名が付けられました。
ヌプツェ山について
ヌプツェ山はエベレストの南西にある山で、主峰のヌプツェI(標高7,861m)、ヌプツェII(標高7,827m)、ヌプツェ・シャールI峰(標高7,804m)など、複数の峰があります。
この山域は登山家にとって大きな挑戦とされ、1961年5月16日にはイギリス遠征隊が初登頂を果たしました。
これらの情報から、「ヌプシニキ」という言葉がどのような背景を持つのかがわかります。
ヌプシジャケットの起源と特徴
ヌプシジャケットは、1992年にアウトドアブランド「ザ・ノース・フェイス」によって発売された高機能冬用ダウンジャケットです。
ノースフェイス
ヌプシジャケット ヌプシベスト入荷しました!#ノースフェイス #アウトドア pic.twitter.com/o8hYXavrpf— 好日山荘 ららぽーとTOKYO-BAY店 (@TOKYOBAY10) September 28, 2024
ノースフェイスのヌプシジャケット(カプチーノカラー)めちゃくちゃカッコイイ。
わりかし私服は何でもいいスタンスだったけど、これは惹かれた🥰もう今冬シーズンも終わるので、来月以降メルカリなどで安く出回ってたら買いたい🤩 pic.twitter.com/nmjQHF4qbu
— NATSU (@natsssuyu) March 9, 2024
このジャケットは、厳しい気候条件下での使用を考慮して開発され、当初は登山家たちから支持されました。
1990年代に入ると、アメリカのヒップホップシーンで採用されることが増え、やがてストリートファッションのアイコンとしても広く受け入れられるようになりました。
2000年代には、日本を含む世界中で流行しました。
ヌプシジャケットの特徴について
高い保温性
8000m級の極高地、デスゾーンに耐えうる設計で、極寒地でも優れた保温性を発揮します。
デザイン性と機能性の融合
フードが襟元に収納可能なビルトインフードを採用し、カラーブロッキングにより視覚的にも魅力的です。
耐久性の追求
摩擦に強いタフタナイロンを肩部分に使用し、本体ははっ水性の高いリップストップナイロンで仕上げられています。
動きやすいデザイン
アクティブな動きをサポートするため、レイヤリングしやすい短めの丈で設計されており、様々なアウトドア活動に適しています。
環境への配慮
2018年以降、リサイクル素材の使用を始め、2022年には環境負荷の削減を目指して未染色の生地を使用したモデルも発表しました。
ヌプシジャケットは、その発売から30年以上にわたり、機能性とスタイルの両面で広く支持され続けており、ザ・ノース・フェイスの代表的な製品の一つとして確立しています。
まとめ
「ヌプシニキ」とは、TikTok上でザ・ノース・フェイスのヌプシジャケットを着用している親しみやすい兄貴肌の人物を指す際に使われるスラングです。
ヌプシジャケットは1992年に発売され、登場以来登山家たちに愛用されてきました。
1990年代には、アメリカのヒップホップアーティストたちにも受け入れられ、ストリートファッションのアイテムとして広く認知されるようになりました。
日本では、2000年代に「SWAGGER」というブランドの影響で、ストリートファッションシーンに浸透しました。
ヌプシジャケットの特徴は、その卓越した保温性を持つことに加え、フードが襟元に収納可能なデザインや、多くのスタイリッシュな要素を含んでいる点です。
これにより、ヌプシジャケットはアウトドアだけでなく、都会的な日常着としても幅広く使われています。