家の中で突然巨大な蜘蛛に遭遇することがあります。
その大きさはまるでタランチュラのようで、見る人を驚かせます。
こんな大きな蜘蛛を目にした時、どのように対応すれば良いのか、迷うこともあるでしょう。
この記事では、そうした蜘蛛の正体と、なぜ駆除しない方が良いのか、また蜘蛛が侵入してくる経路とその対策方法について解説します。
家の中で見かける巨大な蜘蛛
日本の家庭でよく見かける大型蜘蛛は「アシダカグモ」と呼ばれています。
この蜘蛛は、見た目の恐ろしさとは裏腹に、家の中の害虫を食べてくれる益虫です。
アシダカグモの特徴と生態
アシダカグモはその見た目から恐怖を感じる人もいるかもしれませんが、以下の特性を持っています。
体長は8cm〜10cmと比較的大きい
タランチュラに似ており、存在感があります
無毒で人に害を与えることはありません
夜行性で、主に夜に活動します
平均5~8年。成長過程で自然淘汰され、生まれた多くの個体が成長する前に他の生物に捕食されるため、過剰に増えることは少ないです
非常に臆病で、大きな生物を見ると逃げる傾向にあります
アシダカグモの益虫としての役割
アシダカグモはそのグロテスクな外見とは裏腹に、害虫駆除に非常に有効な「益虫」として知られています。
家の中にいるゴキブリやハエなどを自然に捕食し、これらの害虫の数を効果的に減少させます。
特にアシダカグモが存在する家では、ゴキブリが半年で見られなくなる事例も報告されています。
さらに、アシダカグモは巣を作らずに素早く動き、獲物を捕らえるため、家庭内での害虫管理に大きく寄与します。
家の中の大蜘蛛、退治すべき?
アシダカグモは家庭内の害虫、特にゴキブリを捕食することで知られる益虫です。
この蜘蛛の生態サイクルは次のように進行します。
1. ゴキブリなどの害虫が存在する環境にアシダカグモが現れる。
2. アシダカグモがその害虫を食べ尽くすと、新しい餌場を求めて自然に去っていきます。
このため、アシダカグモを積極的に駆除するよりも、その自然な行動を利用する方が家庭内の害虫問題を減らすことにつながります。
実際、アシダカグモを駆除した後にゴキブリの数が増加したという例も報告されています。
したがって、ゴキブリを効果的に駆除し、アシダカグモが自然に去る環境を整えることが望ましいとされています。
大蜘蛛が家に侵入する経路
アシダカグモは主にゴキブリやハエなどの小さな害虫を追って家に侵入することが多いです。
彼らが家に侵入する主なルートは以下の通りです。
- 屋根裏
- 通気口
- キッチンの換気扇
- トイレの換気扇
- 通風口
- エアコンの室外機
これらの侵入口にネットやフィルターを設置することで、アシダカグモの侵入を防ぐことが可能です。
また、アシダカグモは湿気を好むため、特にキッチンやバスルーム、トイレなどの水回りに出現しやすいです。
これらのエリアにおいては、特に注意が必要で、家の基礎周りに防虫剤を散布するなどの対策が効果的です。
大型蜘蛛を安全に家から追い出す方法
家に現れたアシダカグモなどの大型蜘蛛が苦手で、どうしても外に出したい場合の対処方法をご紹介します。
- 透明な容器(未使用のビンなど)
- 下敷きやクリアファイル(蓋用)
まず、ビンを使って蜘蛛を慎重に捕獲し、クリアファイルでビンの口を覆います。
透明なビンを使用する理由は、蜘蛛がどの位置にいるかを容易に確認できるため、安全かつ確実に捕獲するためです。
捕獲した後は、蜘蛛を外に放して自然に帰してあげましょう。
まとめ
アシダカグモはゴキブリやその他の害虫を食べてくれる益虫です。
実際に、ゴキブリが減ればアシダカグモも自然と減少しますので、生態系のバランスを考慮した上で対処することが重要です。
アシダカグモは有益な生物なので、できる限り殺虫剤の使用を避け、人道的な方法で対応することをお勧めします。