「冷蔵庫を30年使っているけど、まだ問題ないから買い替える必要はないのでは?」と考えている方も多いかもしれませんね。
冷蔵庫の買い替え時期はどう判断するのがいいのでしょうか?
多くの人が抱えるこの疑問に対して、通常、冷蔵庫の推奨使用期間は約10年とされています。
実際、多くの家庭で冷蔵庫は12年から13年程度使われています。
「30年持つと思っていたのに、実際はもっと短いんだ」と感じることでしょう。
大型家電は頻繁に交換するものではないですが、永久に使えるわけではありません。
現在冷蔵庫に問題がなくても、30年前のモデルを使用し続けることで、年間約20,000円のコストが発生する可能性があります。
冷蔵庫の寿命、適切な買い替え時期、そして寿命を延ばすための方法を一緒に見ていきましょう!
一般的な冷蔵庫の寿命は10年とされています
多くの家庭で必需品である冷蔵庫は、購入時のコストも高いため、その寿命を正しく理解しておくことが重要です。
よく「冷蔵庫は30年持つ」と言われますが、現実にはその期間は約10年とされています。
これは一般的に期待される30年と比べるとかなり短いですね。
冷蔵庫の耐用期間に関する考慮すべき主要なポイントは次の通りです。
- メーカーによる部品の保有期間
- 一般的な冷蔵庫の推奨使用期間
メーカーによる部品の保有期間
冷蔵庫が何らかの理由で修理が必要になった場合、その際に考慮すべきはメーカーが提供する部品の保有期間です。
通常、メーカーは製品が生産終了してから約9年間は部品を保有しています。
これが過ぎると、部品が手に入りにくくなり、修理が難しくなることがあります。
そのため、製品の生産終了から9年以上経過している場合や故障が起こった場合には、新しいモデルへの買い替えを検討するのが賢明かもしれません。
冷蔵庫の推奨使用期間
一般的に冷蔵庫の寿命は約10年とされていますが、法的な耐用年数はもっと短いことが多く、国税庁の基準では耐用年数は6年です。
これは経済的に最も効率的な使用期間を示しており、早めの交換が経済的にも理にかなっているとされています。
冷蔵庫が予想外に早く故障することもあるため、故障の兆候を見逃さないことが大切です。
故障が頻発するようであれば、修理費がかさんでいることも多く、新しい冷蔵庫への投資を考慮するべきでしょう。
内閣府による家電製品の使用年数調査によると、冷蔵庫は平均して12年から13年使用されています。
しかし、製品の補修用部品は製造終了後約9年間のみ供給されるため、10年を過ぎると部品が入手困難になり、修理が難しくなることがあります。
冷蔵庫が老朽化していると感じたら、新しいモデルへの交換を検討することをお勧めします。
新しい冷蔵庫を選ぶ際には、配送時間も重要な考慮事項です。
人気のあるモデルや在庫状況によっては、配送までに数週間かかることがありますので、計画的に行動することが望ましいです。
適時に更新することで、冷蔵庫が完全に故障する前にスムーズに更新できます。
冷蔵庫の更新は寿命以外の要因も考慮して
通常、冷蔵庫の寿命が尽きた時点での交換が推奨されますが、壊れていなくても更新を検討するべき時があります。
今回は、寿命以外に冷蔵庫を更新するべきタイミングについて解説します。
- 購入から20年以上経過している場合
- 家庭の構成が変わった場合
長期間同じ冷蔵庫を使用している場合の検討点
冷蔵庫の技術は年々進化しており、特に省エネ性能の向上が顕著です。
新型冷蔵庫への更新は、電気代の削減だけでなく、最新の便利機能を利用できるメリットがあります。
20年から30年も同じ冷蔵庫を使用している場合、現行のモデルと比較すると、使用しているだけでかなりの電気代がかかっている可能性があります。
ここで、新旧モデルの電気代の差を把握することが、買い替えを考える際の大きな動機となります。
たとえば、30年前の冷蔵庫と2020年以降に発売された冷蔵庫との年間電気代を比較すると、どのサイズでも平均で約20,000円の節約が見込めます。
以下は電気代の比較詳細です(出典:しんきゅうさん)。
- 201~250リットル:年間23,000円〜30,000円
- 251~300リットル:年間24,000円〜28,000円
- 301~350リットル:年間20,000円〜24,000円
- 351~400リットル:年間27,000円〜32,000円
- 401~450リットル:年間34,000円〜39,000円
- 201~250リットル:年間約9,200円
- 251~300リットル:年間約10,300円
- 301~350リットル:年間約10,400円
- 351~400リットル:年間約10,700円
- 401~450リットル:年間約10,000円
冷蔵庫を新しくすることで、電気代を大幅に節約し、さらにはCO2排出量の削減にも寄与するため、環境保護にも貢献します。
生活環境の変化に伴う冷蔵庫のサイズ選び
生活環境が変わる時、例えば一人暮らしから家族が増えた時、子供が生まれた時、または同居人が増えた時などは、冷蔵庫のサイズを見直す絶好のチャンスです。
家庭の人数に見合った冷蔵庫を使用しないと、食品を適切に保管するスペースが不足し、日々の生活にストレスを感じることになります。
冷蔵庫を過度に詰め込むことは、効率を落とし、冷蔵庫の寿命を縮める原因となるため、家族構成の変化に応じてサイズアップすることが推奨されます。
冷蔵庫の一般的な推奨使用期間は約10年ですが、適切なメンテナンスを行えば20年から30年の使用も可能です。
しかしながら、古くなると消費電力が増加するため、長期間の使用は経済的に見ても不利になることがあります。
次に、寿命が近づいた冷蔵庫で起こりがちなトラブルや兆候について解説します。
これらの兆候が見えたら、修理や新しい冷蔵庫への買い替えを検討するべきかもしれません。
冷蔵庫を交換すべき4つのサイン
冷蔵庫が寿命に近づいていると、いくつかの警告サインが現れることがあります。
次に、冷蔵庫の寿命が尽きかけていると考えられる主な兆候をご紹介します。
冷却性能が落ちている
冷蔵庫は設計により内部を均等に冷やすはずですが、特定の箇所が十分に冷えない、または逆に冷え過ぎてしまう場合、冷蔵庫の劣化が進んでいる可能性があります。
ただし、冷えない原因が必ずしも故障とは限らないため、急いでの交換よりも先に原因を特定することが大切です。
ドアパッキンの損耗
冷蔵庫のドアパッキンが老化すると、ドアがしっかり閉まっていても冷気が外に漏れ出してしまうことがあります。
パッキンが変形すると、ドアが完全には閉じなくなり、冷蔵庫内が適切に冷やされなくなることが起こり得ます。
パッキンは使用頻度に応じて劣化しやすい部品です。
ドアを閉じた時に隙間が感じられる、見た目に明らかな損傷が見られる場合は、パッキンを交換することを推奨します。
冷気の流れの阻害
冷蔵庫内部が適切に冷えない主な原因として、冷気の流れを妨げるものが内部にあることが考えられます。
冷蔵庫が食品で満タンになっていたり、霜やほこりが冷気の通り道を塞いでいたりすると、冷却効果が損なわれます。
これらの問題は、冷蔵庫の故障とは限らず、定期的な清掃や内部の適切な配置により解決可能です。
食品は適量に保ち、冷気の通り道を常に確保することが重要です。
冷蔵庫の水漏れ問題
冷蔵庫から水が漏れている場合、それは冷蔵庫の性能が低下している可能性があります。
特に内部からの水漏れは、冷却機能の効率が落ちて結露が生じるか、ドレン管が詰まっていることが原因であることが多いです。
このような問題が起こると、冷蔵庫内の温度維持が困難になります。
床に水が漏れている場合は、自動霜取り機能や蒸発皿に不具合が生じている可能性があり、長期間この状態が続けば、修理または買い替えが必要です。
製氷機能の不具合
製氷機能が正常に機能しないことも、冷蔵庫の性能低下を示しています。
冷凍室の冷却力が不足している場合、氷が作られるのに通常より時間がかかるようになったり、アイスクリームが溶けやすくなったりすることがあります。
これらの問題は冷蔵庫が老朽化している兆候であるため、新しいモデルへの更新を検討するタイミングかもしれません。
持続する運転音に注意
冷蔵庫は冷却運転中に一定の音を発しますが、通常は目標温度に達すると静かになるものです。
しかし、冷蔵庫の運転音がいつまでも止まらなかったり、普段とは明らかに異なる大きな音がしたりする場合は、冷蔵庫が老朽化している可能性があります。
運転音が続いている状態は、冷蔵庫が設定温度に達するのに苦労している証拠です。
このため、電力消費が増え、結果として電気代が高くなることがあります。
冷蔵庫の側面が熱いのは正常
冷蔵庫の側面が触ると熱く感じることがあっても、それは故障を意味するわけではありません。
冷蔵庫は内部を冷やすために熱を外に放出しますから、側面が熱くなるのは正常な動作の一環です。
この熱は冷蔵庫が正しく機能している証拠とも言えます。
側面の熱が気になる場合は、冷蔵庫の周りに適切な空間を確保して熱が逃げやすくすることが推奨されます。
冷蔵庫の近くには物を置かず、通気を妨げないようにすると良いでしょう。
冷蔵庫を長持ちさせる5つのポイント
冷蔵庫は正しい扱いと適切なメンテナンスによって、その寿命を格段に延ばすことが可能です。
以下に、冷蔵庫を長期間快適に使用するためのヒントをいくつか挙げます。
- 冷蔵庫内の詰めすぎを避ける
- 熱いものは冷ましてから入れる
- 冷蔵庫の周りに十分な通気スペースを保持
- 定期的な掃除を心掛ける
- 冷蔵庫の扉の開け閉めを最小限に抑える
冷蔵庫内の適切な管理
冷蔵庫内に食品を詰めすぎると、空気の流れが阻害され、冷蔵庫の冷却効率が下がります。
この状態が長く続くと、冷蔵庫のコンプレッサーやモーターに余計な負荷がかかり、故障のリスクが高まります。
食品は適切な間隔を空けて配置することで、空気が均等に流れ、冷却効率を高めることができます。
これにより、冷蔵庫の寿命を効果的に延ばすことが可能です。
冷凍庫については、適度に詰めることで保冷効果を向上させることができますが、こちらも過度に詰め込むと効率が落ちるため注意が必要です。
熱い食品は冷蔵庫へ入れずに冷ます
冷蔵庫を効率的に使うために、熱い食品は冷蔵庫に直接入れることを避けましょう。
熱いものを冷蔵庫内に入れると、内部の温度が上がり、冷蔵庫が通常以上に動作してしまうため、エネルギー消費が増え、冷蔵庫に負担がかかります。
これが寿命を縮める原因となることがあります。
料理を室温まで自然に冷ましてから冷蔵庫に入れることが望ましいです。
冷蔵庫の周囲に適切なスペースを確保
冷蔵庫の熱を効率的に放出するためには、周囲に適切な空間が必要です。
冷蔵庫の側面や背面に物を置くと、熱がこもりやすくなり、内部温度が上がってしまうため、冷蔵庫の性能が低下します。
設置する際は、側面や背面に十分な通気の余地を確保し、熱がスムーズに逃げることができるようにしましょう。
定期的な内部清掃は必須
冷蔵庫の性能を長く保つためには、内部の清掃も重要です。
特に冷気の排出口は汚れが溜まりやすく、その汚れが冷却効率を低下させる原因となります。
排出口や内部を定期的に拭き取り清掃することで、冷却効率を維持し、故障のリスクを低減できます。
適切なメンテナンスは、電気代の節約にもつながります。
冷蔵庫のドアの頻繁な開閉を避ける
冷蔵庫のドアの開閉は、必要最小限に留めることが重要です。
ドアを開ける度に冷気が外に逃げ、冷蔵庫は再び適切な温度に戻るために追加のエネルギーを消費します。
これにより、冷蔵庫に過度な負担がかかり、寿命を縮めることにつながります。
まとめ
一般的に冷蔵庫の推奨寿命は約10年とされていますが、部品の供給はその期間までと限定されることが多いです。
10年を超えると、修理が困難になり、新しい冷蔵庫への交換が必要になる場合があります。
実際に30年も同じ冷蔵庫を使用している例もありますが、古いモデルは電気代が高くつくため、経済的な負担が大きくなる可能性があります。
交換を検討するタイミングは、家族構成の変化や機器の故障時などです。
冷蔵庫が小さくなったり、冷却機能が低下したり、水漏れが発生したりした場合は、新しいモデルへの更新を考えましょう。
日々の使用で食品を適量保管し、ドアの開閉を控えることで、冷蔵庫の寿命を延ばすことができます。
新しいモデルへの更新は初期投資は高くつきますが、電気代の節約を考えれば長期的にはコスト削減になります。
10年以上使っているなら、次の交換を計画的に行うことをお勧めします。